外国人労働者の受け入れ再開に向けたコロナ感染予防策
政府は10月22日、現在コロナの影響で停止されていた外国人労働者の受け入れについて、コロナ対策評議会(The Special Committee on Covid-19 Pandemic Management)が再開に向けSOP(感染予防策)定めたと発表しました。これを受け、まずプランテーション部門で受け入れを再開し、年明けを目途に全業種で再び外国人労働者の受け入れを開始する予定です。各業種の受け入れ開始時期や割り当ては、今後順次決定されます。 外国人労働者の入国に関するSOPは下記の4つのステージに分かれます。 1.出国 各労働者は、出国前にワクチン接種を完了しその証明をビザ関連の書類と一緒にイミグレーションに提出します。また、出国の72時間前にPCR検査を受ける必要があります。 2.到着時 タイに隣接する地域で漁業に従事する者を除き、各労働者はクアラルンプール国際空港(KLIA, KLIA2)からのみ入国することができ、空港には外国人労働者が入国する特別な窓口が設置される予定です。 3.隔離期間 隔離は7日間行われ、各労働者は政府が認定したクランバレー地区にある隔離施設に滞在します。PCRテストは、隔離2日目と5日目に行われ、仮に陽性になった場合、症状の軽い者(カテゴリー1および2)は私設治療センター(private Covid-19 Quarantine and Treatment Centres (PKRC))に送られ、症状の重い者は病院に送られることになります。 4.隔離明け後 7日間の隔離が終了しPCR検査が陰性である場合、労働者は予め雇用者が準備した移動手段で雇用先に引き渡されることになります。外国人労働者健康診断協会( Foreign Workers Medical Examination Monitoring Agency = FOMEMA)が行う健康診断も引き続き必要となります。 政府の発表に対しMEF(マレーシア経営者連盟)は、これら一連の費用を雇用者が全て負担することは、コスト面において外国人労働者を雇用するメリットを失うことにつながるとの懸念を表明しています。また、外国人労働者の採用から入国までのプロセスが一定の期間におよぶ中で、これらの費用を負担する時期についてより明確な指針を政府に求めています。さらに、送り出し国の採用エージェントの中には法外なエージェントフィーをチャージしている状況にも言及し、政府に対してより透明性のある制度を要望しています。